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ディストーション2
目次
エフェクト基本とdB
Filter Curve
グラフィックEQ 1
その2 その3
エコー
クリックノイズの除去
コンプレッサー
ディストーション1
  
ノイズの低減
ノーマライズ
フェイザー
フェードアウト&イン
リバーブ
ワウ(Wahwah)
伸縮:Paulストレッチ
伸縮:連続的伸縮
低域・高域
修復
前後を反転
増幅
変更:テンポの変更
変更:ピッチの変更
変更:速度の変更
無音の切り詰め
繰り返し
自動ダッキング
クリッピングの修復
クロスフェード:
クリップ
クロスフェード:
トラック
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ディレイ
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リミッター
ローパスフィルター
高度なフェード
無音部分の作り方



Overdrive (Soft/Medium/Hard)

Overdrive(オーバードライブ)は前のページのSoft Clippingにちょっと似てて、音を切り取る際に波形にカーブが掛かります。カーブが掛かると波形が膨らむ(=音の弱い部分が強くなる)のがオーバードライブの所以です。Overdriveの意味は、より働かせる・駆り立てる。
のこぎり波の波形
Soft Overdrive
ディストーション量:50
出力レベル:80

・Soft / Medium / Hard
Soft(ソフト)< Medium(ミディアム)< Hard(ハード)の順でエフェクトの掛かり方が強くなっていきます。
ディストーション量:30
出力レベル:60
元音
Soft
Medium
Hard
同じディストーション量でも、Soft < Medium < Hard の順でカーブの膨らみが違うのが分かると思います。ただしディストーション量が100に近づくにつれて、Soft・Medium・Hard 全てキツい Overdrive が掛かります。
Soft
Medium
Hard
ディストーション量:100 出力レベル:30

・ディストーション量:音の歪み具合
・出力レベル:出力音量。100だと耳が割れるぐらい大きな音になるので要注意


Cubic Curve (odd harmonics) と Even Harmonics
両方とも Harmonics(ハーモニクス)という名前が付いているディストーションです。Harmonic は『調和』という意味もありますが、ここでは『倍数』という意味で使われてます。何が倍になるかと言うと音の周波数です。正確には元の音に、高い音がどんどん加わっていくのがこのディストーションの特徴です。

Cubic Curve
 (odd harmonics)

Cubic Curveは三次曲線、oddは奇数という意味です。ちなみに Even は偶数。

このディストーションを掛けると元の音に3倍の高さの音が加わります。例えば100Hzの元音だったらそれに300Hzの音が加わります。

100Hzのサイン波



ディストーション量:100
出力レベル:50



300Hzの所に別の音が生まれました。


繰り返して掛ける(リピート:1)と高い音が増えて行きます。これは3倍ではなく三次曲線に基づいて増えるそうなんですが、数学を忘れてしまった自分にはちんぷんかんぷんです…。



波形で見ると、サイン波がだんだん矩形波っぽくなる感じですね。音もそんな感じです。(リピート処理を参照)

・ディストーション量(0〜100)
ディストーション量はこのエフェクトの掛かり具合です。0だと全く変化がなく、数値が上がるにつれてエフェクトの掛かる強さが上がります。

・出力レベル(0〜100)
これはエフェクトが掛かった後のボリュームです。100だと波形が上下限界まで広がって、音によってはとても大きな音になりがちです。試聴する際は音量に気を付けてください。

・リピート処理
これはエフェクトを+で掛ける回数です。0は+0なので1回掛かります。1は+1なので2回掛かります。
元音
リピート0
1
2
3
4
5
ディストーション量:100
出力レベル:50
※音量注意!※

実際の普通の音にこのエフェクトを掛けるとどうなるか?

上では分かりやすく説明するため、人工的に作った100Hzのみの音で実験してますが、現実の音には色んな高さの周波数(Hz)が含まれています。これにCubic Curveを掛けると、

元音
リピート0
1
2
3
4
5
ディストーション量:80
出力レベル:50
※音量注意!※

こんな感じで音が歪みます。結構キツい歪み方です。ヘッドホンをしている人は耳を傷めないよう注意して下さい。

Even Harmonics
Even Harmonics は波形の周波数が2倍・4倍・8倍…となって加わっていくエフェクトです。Even は偶数という意味。

100Hzのサイン波


これに、ディストーション量:100/倍音輝度:0/DCブロックフィルタ:onでEven Harmonicsを掛けると、



100Hz が 200Hz になります。

倍音輝度の数値を上げると、周波数が倍になるだけでなく、さらに倍の音が加わって行きます。

ディストーション量:100
倍音輝度:50
DCブロックフィルタ:on




400・600・800・1000Hzに音か追加されているのが分かります。

ディストーション量:100
倍音輝度:100
DCブロックフィルタ:on
200Hzの間隔で音が増えていってますね。

実際の音の音にこのエフェクトを掛けたらどんな感じになるのでしょうか?
ディストーション量
0
50
75
100
50
100
50
100
倍音輝度
0
0
0
0
50
50
100
100
元音
DCブロックフィルタ:on

・ディストーション量:エフェクトの掛かる割合です。数が多い程よく掛かります。
・倍音輝度:上で説明した通り、音が加わっていきます。ディストーション量だけで聴きづらい場合は、この数値も上げたほうが良いと思います。
・DCブロックフィルタ:これはノーマライズと同じことです。これにチェックを入れないと、なぜか超重低音が1Hzの所に現れることがあるので、自分はチェックを入れるようにしてます。

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(c) Taira Komori 制作/著作 小森平