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Audacity2.3.3のエフェクト解説
・類似しているエフェクトは同じページで違いを比較しながら説明しています。

・ノイズ除去関係のエフェクトは音声ノイズの除去方法のページを先に見て下さい。関係エフェクトをまとめてあります。

・録音した「声」や「台詞」をシチュエーションに合わせて加工したい場合は、声で遊ぼう!を参照。

・外部からVSTエフェクトを導入する方法はこちら

・エフェクトを個別に有効化・無効化(表示・非表示)できます。

・昔のAudacityみたいにエフェクトを掛けたら自動的にトラックを全選択したい場合は、編集→環境設定→トラック→トラック挙動→動作の『Select all audio, if selection required』にチェックを入れる

Windows10でAudacityが固まる場合の対処方法はこちら

大まかな区分
時間の伸縮
速度の変更 伸縮・音程変わる
テンポの変更 伸縮・音程そのまま
連続的伸縮 伸縮・音程、別々に調整可
Paul ストレッ 伸ばす・音程そのまま
音量の調節
増幅 増減
Leveller 音割れを抑えて増やす
(ディストーション内)
コンプレッサー 全体音量を均一化
リミッター 全体音量を均一化
繰り返し・響き
エコー
繰り返し
ディレイ エコー
リバーブ 響かせる
音程・音質の調節
Filter Curve
グラフィックEQ
各音域を調整
ピッチの変更 音程変える
速度の変更 伸縮・音程変わる
連続的伸縮 伸縮・音程、調整可
低域・高域 低・高音を強調・抑制
フェイザー 音を曲げる
ワウ(Wahwah) 左右に振る
トレモロ プルプル震わす
ディストーショ 音を歪ませる、他
ノイズ除去
クリックノイズの除去
ノイズの低減
修復 クリックノイズ手動で消
ノーマライズ DCオフセット除去
クリッピングの修復 音割れ修復
ハイパスフィルター 低音除去
ローパスフィルター 高音除去
ノッチフィルター 決めたHz除去
フェード
フェードアウト&イン 直線的
クロスフェードクリップ 並んだクリップ交差
クロスフェードトラック 2つのトラック交差
スタジオフェードアウト 緩やかに音が消える
高度なフェード 万能フェード

その他
自動ダッキング ナレーション時のみBGM↓
前後を反転 逆再生
無音の切り詰め 無音部分のみ消す

各説明
エフェクト設定の基本dB(デジベル)について エフェクトを掛ける際の基本とdB(デジベル)について説明します。Audacity初心者の方はまずこのページを読んで下さい。
Filter Curve
グラフィックEQ その1
その2 その3
音の高低の特定の部分(周波数)を上げ下げできる。音や曲の音色を変える
エコー 単純にエコーを掛ける。凝ったエコーを掛けたいならディレイ
クリックノイズの除去 瞬間的に大きくなる音の部分を調べて自動的に小さくする。修復の場合は手動
コンプレッサー 声の大きい人と小さい人の会話を録音したとしてコンプレッサーをかけると、大きい人の声は小さく、小さい人の声は大きくなる。音のバランスを整えメリハリをつける
ディストーションその1
その2 その3 その4
音を歪ませるエフェクト。波形の形を変えてしまう。旧 Leveller や Hard Limiter はこちらに統合された。
(エフェクト内の設定が多いので4ページに分けてます)
ノイズの低減 音声に被さっている不要なノイズを低減する
ノーマライズ DCオフセットの除去(説明はこちらとかこちら)。DCオフセットが0になってないと、増幅などで音圧を上げる時に、その上げ幅が減ることになる
フェイザー 音をグニャグニャ・ゴワンゴワン曲げる感じのエフェクト。シンセサイザーでよく使われる
フェードアウト&イン 音の始まり、または終わりを徐々に小さくする
リバーブ 音に響きを加える。設定に依って、お風呂やコンサートホール・洞窟の中にいるような感じになる
ワウ(Wahwah) 音を左右に振ったようにする効果。ステレオ音でないと意味がない
上下を反転 波形を上下にひっくり返す。そのまま聴いても何の変化も無いが、元の音と同時に聴くことで中央の音(ボーカル)が相殺される。ただしAudacityには既に ボーカルの除去 というエフェクトがある
伸縮:Paul ストレッチ 音を引き伸ばす。テンポの変更でも同じように引き伸ばせるが、こちらの方が綺麗
伸縮:連続的伸縮 テンポの変更ピッチの変更を音の始まりと終わりで同時に行える。つまり、単調な音素材をゆっくり流れる音からだんだん早くなるようにしたり、低い音からだんだん高くなるように加工できる(逆も可)
低域・高域 低域と高域を上げたり下げたり出来る
修復 非常に短い“プチッ”音を消す。クリックノイズの除去は音声全体のプチッ音を自動的に認識してその部分の音量を下げるが、これは手動でその部分を選択してエフェクトをかける。結構使える
前後を反転 音声が逆再生になる
増幅 原音そのものの音圧(db)を大きくしたり、小さくしたりする。
変更:テンポの変更 速度の変更と同じく音を伸縮するが、音の高さは元音のまま
変更:ピッチの変更 音の高低を変更。スピードは変わらない
変更:速度の変更 音のスピードを変更。音を伸ばすと低い音に、音を縮めると高い音になる
無音の切り詰め 無音部分を短く、もしくはカットする
繰り返し 単純に同じ音を繰り返す。
自動ダッキング ナレーションとBGMという2つのトラックがあるとして、ナレーションが入る時に自動的にBGM側の音を小さくしてナレーションを聞きやすくするというエフェクト。ネットラジオなど、いろいろ使える
SC4 コンプレッサーと同じようなエフェクト。設定方法が違う。
クリッピングの修復 音割れの修復を試みる。ただ必ずしもうまく行く訳ではない
クロスフェード:
クリップ
同一トラック内に2つのクリップがある場合、このエフェクトでクリップを結合する。その際、選択したクリップの境界の音が混ざる。
クロスフェード:
トラック
2つの音(トラック)の重なっている『終わり』と『始め』の部分を交差するようにフェードを掛ける
スタジオフェードアウト 緩やかに音が消えてゆくフェード。アウトだけで、インは無い
スペクトル編集: シェルビング パスフィルター みたいなもの トラック左の▼からスペクトグラ
ム表示に変更する必要あり。数値
ではなく視覚的なイコライゼーシ
ョンが可能。
スペクトル編集: パラメトリック イコライゼーション バスとトレブル みたいなもの
スペクトル編集: マルチツール ノッチフィルター パスフィルター みたいなもの
ディレイ エコーと似ているが、設定が豊富なため、より色んなことができる
トレモロ 音がブルブル震える。トレモロ(イタリア語)とは、単一の高さの音を連続して小刻みに演奏する技法のこと
ノッチフィルター 指定した周波数のdB(デシベル)を下げる。マイクノイズや家電の動作音を消す時に便利
ハイパスフィルター 指定した周波数以上の音を残し、それ以下の音を小さくする(ローパスの逆)
ボコーダー 人の声をロボットがしゃべっている様に変換する。設定次第で面白い声がいろいろ出来る
ボーカルの低減と分離 音楽からボーカルを除いたり、逆にボーカルだけ抜き出したりする。色んなパターンが選べる
ボーカルの除去 ステレオ曲から歌手の声を抜いてしまう。ただ、そんなに綺麗には抜けない
リミッター コンプレッサーもしくはディストーションのようなことを設定でできる。
ローパスフィルター 指定した周波数以下の音を残し、それ以上の音を小さくする(ハイパスの逆)
高度なフェード 様々な調整ができるフェード。万能なので、これが使えれば他のフェードエフェクトを使う必要が無い
無音部分の作り方 これはエフェクトの項目にはないのだが、良く使うのでおまけで説明



(c) Taira Komori 制作/著作 小森平